母と子を救えるのは父親?〜周産期の心理学的観点から〜
周産期(妊娠をしてから生まれるまで)の母親に対する心理的ケアって子どもの発達にすごく大切な影響を与えるってご存知でしょうか?
今回、周産期の心理学について考えていきたいと思います。
まず周産期とは母親にとって妊娠期・出産・産褥期、子供にとって胎児期・出生・新生児期のことを指します。期間でいうと妊娠22週目~出産後1ヶ月のことです。
⑴周産期は出会いの時
周産期では赤ちゃんは親を始めとする世界と出会い、活発な相互交流を行う中で「こころ」の土台を作っていきます。同時にお母さんも赤ちゃんを通して「親になる」存在として育っていきます。
⑵周産期における関係の危険
周産期は子どもと親が出会い、両者が新しい関係を育てると述べましたが同時に関係が崩壊する可能性が高い時期だといえます。例えば、出産直後から1週間までに見られるマタニティブルーズや、産後一定期間後から数ヶ月に及ぶ産後うつ病などの精神障害が発症することがあります。このような時期に適切な出会いの準備が守られていない場合、親と子にとって関係性の危機が生じるかもしれません。
⑶母親が産後うつにかかった場合
もし母親が産後うつに発症した場合、子どもにどのような影響を与えるのでしょうか?例えば、お母さんは我が子に対して「赤ちゃんが可愛くない」など訴えたりすることがあります。このように子どもに対する否定的な感情の増加や言葉かけや刺激の減少が考えられ、それは母子間の愛着形成の阻害につながります。
⑷お母さんの言葉を一つ一つ丁寧に聞いていく
では母と子の出会いが十分に守られる支援とはどのようなものがあるのでしょうか?まず、一番大事なことは母親の言葉を表面的にのみ受け取るのではなく感情的な部分も十分に汲み取って聞くことだと思います。例えば、「わが子に実感がない」と親が訴えたりしてもその言葉を人格的に問題のある親であったり、未熟な親だと判断を下してしまうのは間違いです。周産期の母親はうつ病かかりやすい事実に加え、子どもが無事に生まれるのかといった不安が多く、このことを理解することが大切ですね。
⑸「父親」という存在
子どもの支援となると父親の存在をすごく重要になってくると個人的に思います。子どもが生まれる瞬間においても親になるのは母親だけではなく父親も同じです。赤ちゃんは父親を通じて外の社会を理解して、父親も赤ちゃんを通じて「育てる親」としての役割を理解するわけです。また、母親が不安な思いを抱えている時にその思いを汲み取ってあげられるのは一番の理解者である父親だと思います。周産期では父親が母親と子どもを支え、それが子どもと母親の関係を築いていくのです。
以上、周産期における心理学ケアの基本を説明しました。今まで子育て支援となると母親と子どもに焦点を当てられることが多く、それだけでは不十分だと考えています。父親に関しても母親、子どもを支える存在であるので子育てというと家族全体を指して考えることが大事なのかもしれませんね。
参考
https://www.amazon.co.jp/NICUとこころのケア-第2版―家族のこころによりそって-橋本-洋子/
学校の行き渋り その子の心理とは?
子どもの学校の行き渋りについて考えてみます。
我が子が「もう学校に行きたくない!」と言って学校に行くのを渋るといった経験はありますか?おそらく小学生以上の子ども達を持つ両親の方々はほとんど経験しているのではないでしょうか?子ども達が学校に行きたくない場合、どのような声かけをすればよいか困っている方は多いのではないかと思います。今回、子ども達が学校に行きたくない心理とその場合、どのような関わりがよいのか考察したいと思います。
⑴「行きたくないモード」に入ってしまうとやっかいである
子ども達が「学校に行きたくない」という前に何か前兆はありませんか?例えば、学校に行こうといざカバンを背負ってみると「カバンが重たい!」と言って動かなくなる。その出来事がきっかけで学校にも行かないと言い始める。このように子ども達は何か嫌なことがあると他のことに連想をつなげてしまう傾向にあります。
⑵「学校に行かない気持ち」は「学校に行く気持ち」の数倍のパワーを持っている
子どもが学校に行かないと言い始める瞬間は短いのに対して学校に行くように持っていくのに長時間かかることは多いのではないのでしょうか。それも当然のことで本来ネガティブな気持ちはポジティブな気持ちの3〜5倍程度強いと考えられており人間の本能的な部分でもあります。特に小学生低学年の場合、まだ理性を司る前頭葉が成長段階でもあるのでどうしてもネガティブな気持ちが勝ってしまうのだと考えられます。
⑶落ち着いて深呼吸して関わってみましょう
「学校に行かないモード」に入った場合、どのような反応をすれば良いのでしょうか。まず、してはいけない言葉かけは「早く学校に行きなさい」と言うことです。ネガティブになっている子どもに対してネガティブな声かけは悪影響にしかなりません。しかしながら、「学校に行きなさい!」と声かけをしている方がほとんどだと思います。なぜなら「学校に遅刻するから早くして」など時間に制約がある場合、焦りの気持ちが生まれるのでどうしても丁寧に子どもの話を聞いてあげることはできません。ここで焦ることは当たり前でそのことを想定した上でまずは深呼吸することが大切だと個人的に思います。無理やり力づくで引っ張っても親は疲れるだろうし子どもも嫌な気持ちにしかなりません。そうではなく学校に遅刻してもいいんだと心の余裕を持って丁寧に子どもの話を聞いてあげることが一番です。今は難しくても少しずつ頑張ってみましょう。その努力は子どもの信頼関係を築くことのもつながります。
子どもは◯◯を食べることで賢くなります!(大人も当てはまります)〜理論編〜
子ども達の体や脳に本当に良い食事とはなんだろうか?
自分は職場で子ども達にご飯を作ってあげていたりするのですが野菜や魚が嫌いな子が多くすごく悩んでいます。実際に好き嫌いが多い子どもは身長が伸びにくかったりするのを見ているので栄養のある食事ってめちゃくちゃ大切なんだなと感じていたりします。今回は僕の経験などから子ども達の体や脳に良い食事について考えていきたいと思います!
まず、自分の子どもについて以下の質問にチェックを入れてください
Qフライドポテトなどのジャンクフードを週に一回以上取り入れている
Q青魚を週に一回以上食べていない
Q集中力がない、注意力が散漫である
このような質問に全て当てはまった場合、子どもの食生活について見直しても良いかと思います。
その理由について見てきましょう!
⑴飽和脂肪酸をとると学習能力が低下する!
飽和脂肪酸とは牛や豚などの肉類、バターなどの乳製品に含まれる脂肪酸のことを指します。飽和脂肪酸をとればとるほど頭が硬くなると言われており、トロント大学の研究でネズミに飽和脂肪酸を多く含んだラードを与えた場合、迷路試験の成績が著しく低かったという研究もあります。
⑵オメガ3とオメガ6が頭を良くする
結局、不飽和脂肪酸をいっぱいとろう!という結論に至ります。では不飽和脂肪酸にはどのようなものがあるのか?まず、その代表が必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6です。必須脂肪酸とは体内で生成が不可能で食物で摂取しなければならない脂肪酸のことです。例えば母乳で育てられた子どもの方が粉ミルクで育てられた子どもに比べIQが高いという研究があります。この理由として母乳には必須脂肪酸が多く含まれているからだと考えられています。また、ADHDの子どもは必須脂肪酸の摂取量が少ないと考えられており、青魚に含まれるDHAやEPAを多く摂取させたところ学習能力が向上しただけでなくADHDが改善したという症例もあります。
⑶オメガ6は無視しても良い、オメガ3をいっぱいとろう!
では必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6をいっぱい摂取しょう!と言いたいのですがこの二つは脳と体に正反対の働きをします。それはオメガ3は脳と体の炎症を抑える働きがあり、オメガ6は逆に炎症を促進する働きがあるのです。オメガ6が炎症を促進するからいらないのでは?と思うかもしれませんが、そうではなく炎症は感染症などにかかったときに免疫系が病原体をやっつけるために起こることなので人間の体にどうしても必要になってきます。ここで大切なのはオメガ3とオメガ6の摂取の割合を1:1にすることです。しかしながら、現代の日本人はオメガ3とオメガ6に摂取量が1:4と偏っていると言われており、その原因は日本の食事環境にあります。昔と比較しても今では加工食品や冷凍食品、砂糖、小麦粉を摂取する人が多くなっていると考えられており、実はこれらの食品はオメガ3がほとんどなく、オメガ6ばかり含まれている食物です。つまり、ある程度ほっといてもオメガ6はなにかしら勝手に食物で摂取されるのでオメガ3を意識してとろう!ということになります。オメガ3が豊富に含まれる食物はイワシ、サンマ、サバ、アジ、鮭、マグロなどの青魚が多いです。なお、マグロは水銀を多く含むために食べ過ぎには注意です。
⑷頭を賢くする脂質がある。
人の脳の50%は脂質でできていると言われています。その中で子どもの知能を格段に高めるのがリン脂質です。リン脂質は神経細胞などの細胞の膜を作る主成分となる脂質です。神経細胞の膜には伝達物質をキャッチして情報を伝える役割があり、リン脂質が不足している場合、上手く脳内の情報が伝わらなくなり頭が回らないことがあります。リン脂質は体内で生成される脂質であり、絶対に取り入れなければならないというわけではないのですが食物を通して取り入れることで脳の働きをさらに高めることができます。リン脂質は鶏卵、大豆食品、サバなどに含まれており特に鶏卵は安価で手に入るスーパーブレインフードなので積極的に食べいくとよいでしょう。
以上、結論として卵と青魚を食べると賢くなれるという話でした。特に卵なんかはめちゃくちゃコスパが良くておすすめです。いっぱい卵食べたらコレステロールが上がらない?という疑問があると思いますが1日3〜4個程度なら逆にコレステロール値が改善するようなので気にせずに積極的食べていきたいですね。
参考
https://www.amazon.co.jp/子どもの脳は食べ物で変わる-生田哲
子ども達が成功するために私たちができること
お金持ちでなくたって、子どもが高学歴でなくても成功はできます!
「成功する子 失敗する子」という本を読み、子ども達が将来成功する要素が書かれていたので紹介させてもらいます。
1貧困の家庭と子どもの能力に関係はあるのか?
本書によると2009年のコーネル大学の実験において、「家庭の経済状況」と子どもの「ワーキングメモリ」に深い影響があるという結果が出ています。ワーキングメモリーとは「同時に何かこなす能力」「物事を我慢できる意思、能力」のことを指します。具体的にはニューヨーク州の田舎町で195人の17歳の若者にワーキングメモリーを計るテストを行ったところ10年を貧困の家庭で過ごした子どもはその期間が5年の子どもよりもテストのスコアが低かったということです。では、貧困な家庭で生まれ育った子どもは生まれつき「ワーキングメモリー」が良くないということでしょうか?実はそうではなく、この実験には続きがあり被験者のストレス負荷の値も測るということをしました。その結果としてストレス負荷が大きく、困窮である期間が長いほどテストのスコアが低かったのです。さらにストレス負荷の影響を取り除けば困窮した期間とテストのスコアには関連がみられなくなりました。このことから貧困そのもではなくて貧困によるストレスが子どもの脳に悪影響を与えていることがわかりました。要するに、子どものワーキングメモリーというものは遺伝的ではなく環境によるストレスが影響してくるということです。
2子どもが将来成功する要素はテストの成績なのか?
子どもの「ワーキングメモリー」は生まれつきではなく後になって育つものだということはわかりました。ところで他の疑問として学校で勉強している学力といったものは子ども達が将来成功するために大切な要素なのでしょうか?本書では「今日の若者は大学に行ける子どもが増えたが同時に中退をする子どもが増えた。卒業する能力こそが成功に導く鍵である」と主張しています。では卒業する能力とは具体的に「最後までやり抜く力、誠実さ」といった「性格の強み」のことを指します。要するに、大学に入ったのはいいものの目標もなく勉強をしていればモチベーションもなく、学力でつまづきがあると自分はダメな人間だと思い大学を辞めていくケースが分かりやすいと思います。本書はアメリカの大学のことを指していますが日本の大学でも同じ傾向があるように感じます。入学した後、学歴のみを維持するために最低限単位を取得して学生生活の大半を遊びに費やしている人は少なくないでしょう。
3子ども達のために私たちにできることは、、、、
親が子どものためにできることはなんでしょうか?本書を読んで個人的に感じた3つの「今からできること」を挙げます。
1学力よりも将来の成功に必要な「性格の強み」は生まれつきではない認識を持つこと
子どもの性格は変えられないものとして扱うのではなく、周りの努力や本人の努力で変えられるという認識は大切だと感じています。
2失敗を多く積ませること
今日の子ども達は高校から大学にいく決まり切ったレールがあるためか挫折をする機会が減っているように感じます。子どもの性格に必要な「自信」といったものは失敗を乗り越え成功をした時にこそ身につくものです。
3子ども達がストレスに押しつぶされないように環境を整える
これは貧困のストレスが子どもに与える影響を記述した通り、過度なストレスは子どもの性格に悪影響を与えます。例えば、親が子どもの話に耳を傾けてあげるといったり、場合によっては地域や専門機関の手を借りる必要もあるでしょう。
以上、子ども達の将来の成功には「性格」が大切!という内容の本でした。個人的には子どもに多くの失敗を積ませるという観点は非常に大切だと感じており、大人の方でも「自信」「逆境に耐える力」をつけるために大切になるのではないかと感じています。
子育てがその子の将来の恋愛に影響するぞ!って話
ダメ男(女)と付き合っているとします。周りから「そんな人早く別れた方がいい」と言われながら頭ではわかってはいるけれども関係を続ける・・・・そんな経験を重ねている人はいませんか?
ちょっと待って!これ子育てブログだよね?恋愛?と思った人もいるかもしれません。過去の親の養育が将来の子どもの恋愛の傾向に影響を与えるという文献を読んだので紹介します。
まず、結論から述べます。
毒親に育てられた子どもはいつまでたっても「幸せ」「心の安寧」「自己肯定感」をを手にすることができないそれは恋愛にも悪影響だよ!ということです。
ここで「毒親」とは簡単に「子どもたちの将来や人生全般に悪影響を及ぼす親」のことを指します。
ここで具体例から紹介してみます
ケース1ヒモ男と別れられないA子
A子「B夫くんちょっと話があるんだけど・・・・・」
B夫「話?そんなことよりさ、俺の話聞いてくれよ」
A子「え?うん・・・」
B夫「俺、前から言ってる通り、世界を股にかけるビジネスしたいんだよね。でも貯金が底をついちゃって、お金貸してくれない?」
A子「でも前もそう言って競馬とパチンコに使ってきたじゃない!私のお金いつ返してくれるの?」
B夫「前はA子に倍にしてお金を返そうと思ってて・・失敗したんだけど。ごめんな俺はA子のことしか考えてないよ。A子が居ないと俺は生きていけないんだ、お願い今回だけ頼むよ」
A子「仕方ないなー、本当に今回だけだよ、、、」
A子が友人から「そんな人別れた方がいいよ」と何回も言われているにも関わらず「ペットを飼っているものだと思えばいいわ」と強がって言い訳をしている。
典型的な共依存のパターンを紹介しました。ではA子はなぜこのようなヒモ男と別れられないのででしょうか?実はA子の幼少期の体験が影響しているのかもじれません。
A子の両親は共に教師です。両親はA子に対して勉強面だけではなく、生活面でも厳しく要求しており、まさに完璧主義の親という感じです。例えば、A子が学校のテストで90点を取ったとしても両親は「A子、100点を取らないとダメ、まだまだ頑張らないと」と言い、A子が親の要求に応えてもさらに要求をしてくるといった様子です。次第にA子は「何をしても認めてもらえない、愛されてもらえない」と思うようになってきます。実はA子は一般的に言われる「いい人」と付き合うと3ヶ月程度で別れてしまい、これは「いい人」→「完璧な人」→「何をしても愛されてもらえない、どこかへ行ってしまうのではないか」と連想してしまうからでしょう。その分、ダメ男と付き合ってしまうのは「この人は離れないから大丈夫」と根本的な安心と安定をもたらしてくれるという心理が働くと読み取れます。
子育てへのアプローチ
ではここで子育ての観点からみると「愛情のバランス」が重要ということがわかります。つまり、親が小さい頃から子どもの要求を適度に応え、適度に突き放すことが将来、その子がより良く成長できることにつながります。子どもの要求を突き放し過ぎるとA子のケースのように「何をしても愛されてもらえない」と感じるようになり、一方で子どもの要求に応え過ぎると子どものナルシズムにつながり「何をいっても要求を応えてもらえる」と逆にB夫のように成長してしまうかもしれません。つまり、子どもを放置するのはもちろん過保護も良くないということですね。
以上、過去の親の子育てが子どもの将来の恋愛に影響するかもよって話でした。今回「愛情のバランス」って難しいなって思いながら記事を書いていました。自分の場合、子どもたちと関わるときに性格上どうしても過保護になってなんでもやってあげたくなるので要注意だなと感じます。あえて子ども達を安全な範囲で見守って失敗させる経験を積ませることも大切ですね。
「毒親」「アダルトチルドレン」の内容はめちゃくちゃ興味があって、また毒親の元で育った子ども達に向けたアプローチに対しても目を向けていけたらなと思います。
ひといちばん敏感な子の育て方
「他の子と違うと言われたことはありませんか?」
その子の敏感さを知ることは子育てでとても大切です。
まず、みなさんHSPという言葉を聞いたことはありますか?
HSPとはHighly Sensitive Personの略で「人一番敏感な人」のことを指します。「人一倍敏感」とはどのようなことか説明すると周りの反応によく気がつき、深く考えて行動をする、創造豊かな傾向をさす人のことです。このように説明すると良い風に聞こえますが一方で、多くの刺激や情報に圧倒されやすく刺激を避けようとして「臆病、引っ込み思案、周りと溶け込めない」と思われます。
HSC=ひといちばん敏感な子とは?
この「人一倍敏感」であることは子どもの場合にも当てはまり、その傾向を持った子ども達のことをHSC(Highly Sensitive Children)と呼びます。実際、全体の子ども達の5人に1人はHSCの傾向があるとされており、聞き慣れない言葉からか養育者がこの傾向を理解していないまま子育てしている場合が多いです。
以下のチェックリストを参考に「はい」か「いいえ」チェックしてください。13個以上「はい」であればHSCでしょう。
1すぐにびっくりする
2服の布地がチクチクしたりして嫌がる
3驚かされるのは苦手
4しつけは強い罰より優しい注意の方が効果的
5親の心を読む
6年齢の割に難しい言葉を使う
7いつも違う匂いに気づく
8ユーモアのセンスがある
9直観力が優れている
10興奮した後なかなか寝付けない
11大きな変化にうまく適応できない
12たくさん質問する
13服が濡れたり、砂がついたりすると着替えたがる
14完璧主義である
15誰かが辛い思いをしていることに気づく
16静かに遊ぶのを好む
17考えさせられる深い質問をする
18痛みに敏感である
19うるさい場所を嫌がる
20細かいことに気づく
21石橋を叩いて渡る
22人前で発表するときには知っている人だけの方がうまくいく
23物事を深く考える
・敏感でも臆病になるかは育ち方しだい
HSCの子ども達の長所を挙げることは容易ですが、実際他の子ども達より目立ち、手のかかる現状があり、長所ばかり目を向けても仕方ありません。ある研究ではHSCは他の子と比較して親の接し方の影響を受けやすいという結果があり、わが子がHSCという傾向を理解して子育てすることが大切だと考えられます。
・HSCの特徴とその支援
では具体的にHSCの6つの特徴とそれぞれに合わせた支援が説明します。
①細かいところに気づく
・困った面として挙げていくと「りんごの皮が付いているよ。僕が皮が嫌いだってしっているでしょ」といった細かい文句を言うことがあります。
→「言うことを聞くのはここまで」というラインを設定する!
・例えば、靴ひもの結び方にこだわっている子がいたとすると5回結び直した段階で話し合ってみることをお勧めします。それ以上子どもに付き合うと親も子ども疲れるだけです。
②刺激をうけやすい
・繰り返し言いますがHSCは大量の情報に圧倒されます。例えば、人が多い場所では人と話せなくなったり、落ち着いて行動ができなくなったりします。
→競争よりも楽しめる環境を作りましょう!
・車の中で一緒に歌う、家族の前で劇をするなど合唱団や劇団の試験を受けなくても楽しむ環境は作れます。才能がありそうならまずは楽しむことから始めましょう。
③強い感情に揺さぶられる
・大きな喜びや幸せを感じやすい一方でつらさ、苦しさも大きく感じてしまいます。さらに、感情を外に表出するのが難しいため心の中に溜め込んだまま葛藤やストレスとして感じます
→ネガティブな感情を吐き出させ、受け入れる!
・できれば静かな場所で、子どもにネガティブな感情を吐き出させ、その間、遮らないで静かに受け止めましょう。
④他人の気持ちにとても敏感
・HSCは当人(親、養育者)でさえ気づいていない他人の気持ちに気づいてしまうということがあります。例えば、親が恥をかきたくないと思い「全然気にしていない」と言ってもちょっとした表情から本当の気持ちが分かってしまうのです。
→断る権利があることを教えましょう!
・HSCは他人の気持ちがわかってしまい、他人のために自分の行動を控えるケースも少なくありません。他人の意見を聞き流す権利があることを教えましょう。
⑤石橋を叩き過ぎる
・敏感な子は慣れた光景でさえ何か新しいことに気づきます。例えば、朝いつも通りのキッチンでもHSCは「コートがないからお父さんは出かけたんだな」と。慣れた光景で敏感ですから全くの新しい状況ではかなりの処理が必要になり、精神的負担が大きなものになるでしょう。
→新しいことの中にも、安心できる部分を教えてあげる!
・初めてでない点、すでに克服した過去のことと似ている点を見つけそのことを教えてあげましょう。例えば、「海は大きなお風呂だと思えばいい。お風呂の中で手を動かすとお湯が動くでしょう?」といったように。
⑥良くも悪くも注目されやすい
・HSCは細かいことを気にする子だ、確認しないと前に進めない、終わった後にかれこれ考えるなど他の子より目立ってしまう可能性が大きいです。このようなマイナスのレッテルを貼られたまま周囲が接するとその子が大人になった場合、自己肯定感が低いまま育ってしまいます。
→他の子と違った点、特に長所を伝えましょう!
・問題点だけでなく良い点を子どもに話しましょう。親の中には他の子と違う点を話すのが怖いという人もいます。まずは子どもの敏感さを受け入れた上で長所を褒めることがその子の自己肯定感を育むのではないかと思います。
以上、HSCの説明と支援について説明しました!自分自身HSPの傾向があるので子どもの頃も敏感な子だったのかなとこの記事を書きながら考えていました。親子ともに敏感である場合や親が敏感でない場合の子育ての仕方など機会があれば書かせてもらいたいなと思います。
インフルエンザの予防注射って意味あるの?問題
インフルエンザワクチンは意味がないって知っていますか?
こんにちは!インフルエンザが流行しそうな季節となってきましたね。みなさん予防注射はもうされましたか?
仕事、学校でよくインフルエンザの予防注射をしてくださいと勧めることが多いですよね。僕の職場でも上司が口うるさく言ってくるので耳が痛いです(笑)
今回、「子どもの脳は食べ物で変わる」という本を読んでいて気になる内容があったので紹介します。
⑴インフルエンザワクチンってどれくらい効くの?
まず、インフルエンザワクチンがどれくらい効くのか。麻疹、天然病などは遺伝子が変化しないのでワクチンが有効で予防につながります。しかしインフルエンザのウイルスというのは鳥インフルエンザなど見てわかる通り、人間以外の動物にも感染し猛烈なスピードで変身し続けます。そんなウイルスに有効なワクチンを作るのは原始的に無理だと言われています。
実際にワクチンを作り方として世界各地の観測地点でインフルエンザのサンプルを集めて予想して6ヶ月もかけて作るそうです。ちなみのこの6ヶ月の間にもウィルスが変身し続けるので予想とのズレが大きくなります。そんなわけでウイルスの方が運良く予想できたとしてもインフルエンザワクチンの効果は40〜60%だと見積もられています。
⑵ワクチンを接種するほどインフルエンザにかかりやすくなる!?
ワクチンの効果が半分程度であることは説明しましたがワクチンの接種がインフルエンザの感染予防にベストな方法なのでしょうか。そうではなくて実はインフルエンザワクチンを接種するほどインフルエンザにかかりやすい研究があるのです!マーシャルフィールド臨床センタのホアンド・マクリーン博士は9歳児以上を対象にワクチンを何度も打った時の効果を報告しました。その結果、インフルエンザの抵抗力は過去5年間にインフルエンザワクチンを打たなかった人が最も高いことが明らかになったそうです!
⑶結局、自然に感染して免疫を作るのがベスト!!
インフルエンザワクチンの効き目を低下させている理由は他にもあり、ワクチン自体が不可性ワクチンと呼ばれるものからできているということです。不活化ワクチンとは体の中でウイルスが増殖しないようにホルマリンで殺したものです。この不活化ワクチンによってできた抗体は短期間だけ有効なワクチンを作り、変身し続けるウイルスには効果がないのです。対象的に自然にインフルエンザウイルスに感染していればウイルス全体にたいする抗体ができるだけでなく体内に入って変身し続けるウイルスに対しても抗体ができます。結局、ワクチン副作用の危険がありお金の無駄ということになります。
以上、インフルエンザの予防注射はリスクあるよ!という話でした。個人的には予防注射を全面的に否定するスタンスはとってなくてそれよりも運動や食生活などを気にして病気にならない体作りが一番大事だと感じています。